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出張科学教室開催報告2020.12.17 

守 裕也准教授(情報理工学研究科機械知能システム学専攻)から、以前から継続して活動している埼玉県松伏町科学教室について、報告がありました。

活動名称

埼玉県松伏町科学教室

講師(東京理科大・東京大と共同開催)

守 裕也(電気通信大学 情報理工学研究科 准教授)・学生10名
福留 功二(東京理科大学 工学部機械工学科 嘱託助教)・学生8名
亀谷 幸憲(東京大学 生産技術研究所 特任助教)

日時・場所

令和2年11月 10日(火)3・4校時 松伏小学校 体育館
令和2年11月 18日(水)3・4校時 松伏第二小学校 多目的室
令和2年12月 2日(水)3・4校時 金杉小学校 体育館

はじめに

令和2年11-12月の3日間において、本学、東京理科大、東京大の3大学が共同して埼玉県松伏町の小学5年生全員を対象とした科学教室を実施した。責任者である守が同教育委員会からの依頼を受け東京理科大学在籍時の平成29年度より行なっており、今年で通算4年目となる。

本科学教室は、講師による講話・実験実演、児童同士のディスカッション、児童自身による簡単な工作の三部より構成され、児童の科学への関心を刺激することを目的としている。大学における最先端の研究を小学生にわかりやすく紹介・実演し、これらの話題提供から児童がどのように感じ、また周囲との話し合いにより、考えが成熟していくプロセスを児童に体験させることを意図した内容としている。

運営は、3大学の研究者が主となり、同教育委員会担当者の強力なバックアップおよび学生のサポートにより行われた。学生に対しては、児童との交流を通して伝え方の改善など、大学内では得ることのできない教育効果も狙っている。 本年は新型コロナウイルス感染症拡大に伴い科学教室も開催が危ぶまれたが、小学校側および大学側ともにマスク着用、手指消毒などの感染対策徹底した上での開催となった。

活動内容

各小学校において、以下の内容で実施した。

(1) 理科・科学全般に関する講話及び実験実演 (30分間)
大学における最先端の研究結果を小学生にわかりやすいよう簡単にした上で紹介した。「空気砲」による実演も実施し、児童の印象に残ることを狙った。今年度より加湿器を用いた流れの可視化により、空気砲の様子をより詳細に観察させた。

(2) ディスカッション(30分間)
「生き物がみんなの身近で役に立つ!?みんなで考えよう!」をテーマに、講話から児童が学んだことを生かし、配布するワークシートに記述し、周囲とディスカッションさせた。児童自身のアイディアを周囲との共有・議論により成熟したものにするプロセスを経験させ、その大切さを学ぶことを狙った。

(3) 工作チャレンジ 「浮沈子(ふちんし)を作ろう!」 (30分間)
児童が持参したペットボトルを用いて「浮沈子」を作成し、その様子を観察する。またこの現象が何に使えるかを児童同士でディスカッションさせた。

活動後の感想

児童たちは目を輝かせて集中力を切らすことなく参加した印象を受けた。児童からの発言が多数あり、良いアイディアを出す児童もいた事から、本科学教室における目的は果たせたと考えている。
学生サポートも児童との交流を通じて「いかにわかりやすく教えるか」を心がけるようになっており、教育効果が得られたと考えられる。
今年度は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い小学校では行事のほとんどが中止となっていることから、児童にとっては例年以上に印象深い科学教室であったと思われる。


各小学校における科学教室の様子